源流ボーイズブログ

ベイブ観たあとに豚肉を食べる勇気

ブッシュクラフターの一日

ブッシュクラフト。

それは、山や森の中で
自然の素材を使い生活する技術。


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2017年、某日、
私はまだ、
日本ではあまり馴染みのない、
ブッシュクラフターという者と、
コンタクトを取ることに成功した。

その男の名は
源流ボーイズなぎさ。

交渉は難航したが、
話し合いの末、
なんとか彼に取材させてもらえることになった。

そして、約束の日。

私は彼の元へと向かった。

いったい、ブッシュクラフターとは何なのだろうか…


なぎさ氏に、待ち合わせ場所と教えられた駐車場に到着。

しかし、待ち合わせの時間になっても、一向になぎさ氏は現れない。

そういえば、
「自分は時間というものに縛られない」、
「もし待ち合わせ時間に駐車場にいなかったら、家に来てくれ」と言われていたのを思い出した。

そこで私は、
直接、家を訪ねることにした。


そして、教えられた家に行き、インターホンを押した。

だが、反応がない。

まさか、なぎさ氏はもう家を出たのか?
行き違いになってしまったのか?
そんな不安が頭をよぎった。

何の気なしに玄関のドアノブに手をかけてみる。

すると、なんと鍵が開いていた。

いけないとは思いつつ、
ここまできて取材なしでは帰れない。
失礼とは思ったが、扉を開けて呼んでみることにした。

けんたろう
「ごめんくださーい!
おはよーございまーす!」

返事がない。

こうなったら家の中に入ってみる。

薄暗い部屋を進んでいく。

寝室らしき部屋を覗くも、布団の上には、誰もいなかった。

やはり、もう家を出た後だったのか…。

ブッシュクラフト日和の、
こんなに良い天気なのに、取材も出来ず帰る羽目になるとは…

窓の外の空を見て、そんなことを思っていると、
視界の下で何かの気配を感じた。

「ガラガラガラ!」

私はベランダに続く窓を開けた。

すると、
なんと、そのベランダで寝袋に入った何かがゴソゴソと動いていた。

こ、これは…

たぶん、なぎさ氏だろう。

なんというアウトドア欲。

布団で寝ればいいものを、わざわざベランダで寝袋で寝るとは、
やはりこのブッシュクラフターはただ者ではないのかもしれない。

そして、
そのゴソゴソと動く寝袋に声をかけてみた。

けんたろう
「おはよーございます!今日取材させていただくものです!」

すると、寝袋から眩しそうに顔を出したのは、やはりなぎさ氏だった。

「な、何時…?」

なぎさ氏の取材最初の一言だった。

 

なぎさ氏は遅刻のお詫びに、
手料理を振る舞ってくれると言う。

急いでいたため、朝食を食べられなかった私には、とてもありがたい申し出だった。
ありがたく頂くことにした。

なぎさ氏は、
冷蔵庫からゴボウを取り出し、
腰のサバイバルベルトにぶらさげていたブッシュクラフトナイフを手に持った。

そして、20cmほどの長さに切ったゴボウを、まな板の上に縦に置き、
なんとナイフでバトニングし始めた。

包丁で簡単に切れるのに、わざわざナイフでバトニングするあたり、
そこに私は、なぎさ氏のブッシュクラフターとしての強いこだわりを感じた。

そして、バトンしたゴボウを手に持ち、まるでフェザースティックを作るかのごとく、ゴボウを細切り状にしていく。

なぎさ氏
「ゴボウを細切りにするにはスカンジグラインドがやりやすいんだ。」とのこと。


そして、
ガスコンロにファイヤースチールを使い火を付けた。

その火の上に飯盒の蓋を置き、
細切りにしたゴボウを炒め始めた。

味付けは無しだそうだ。

そうして完成した、ゴボウしか入っていない
「なぎさ式キンピラゴボウ」を私は頂くことになった。

一口食べてみる。

お世辞にも美味いとは言えなかったが、
これがブッシュクラフターの飯なのか。

すさまじいな。

加工食品、化学調味料
余計なものの一切省いたこのキンピラゴボウ。
これがブッシュクラフターの日常的な食事なのかと思うと感慨深いものがあった。

今、目の前でなぎさ氏はカップラーメンを食べているが、
これは私が今、
本来、なぎさ氏が今日の朝食べるはずだったゴボウを頂いてしまったからであろう。


その後、なぎさ氏にブッシュクラフトについての話を聞かせてもらった。

その中で、なぎさ氏は、
『ブッシュクラフト普及活動』をしているということを言った。

なぜブッシュクラフト普及活動を
しているのかと聞くと、なぎさ氏は言う。

「今の世の中は便利だ。
蛇口をひねれば清潔な水が出る。
雨風が防げ、さらにエアコンまで付いた快適な部屋で温かい布団で寝れる。
スゴいと思わないか?
それはスゴいことなんだ。

しかし、世の中便利になりすぎた。

今や人々は、そのくらいのことでは何も感じないだろ?
でもな、本当はそれはものすごく幸せなことなんだ。

だからな、
もう一度幸せというものを見つめ直してもらうために、
あえて不便なブッシュクラフトをやってみることで、
その忘れかけた幸せに気付いて欲しいんだな、俺は。」

なぎさ氏の言葉に私は感動した。

こんなに素晴らしい考えを持っていて、さらにそれを広める活動をしているということに。

そして、
なぎさ氏は、その活動をみせてくれると言う。
車に乗り込んだなぎさ氏は
私に助手席に乗れと言った。

いったいどこへ連れていってくれるのだろうか。

駅前で演説でもするのだろうか?

小学校や中学校へおもむき、子供たちに話して聞かせるのだろうか?

はたまた、大きなホールで講演会でもやるのだろうか?

いったい何を見せてくれるというのだ…


なぎさ氏は行き先も言わず、ただ車を走らせる。

ブッシュクラフト普及活動…
どんなことをしているのだろうか…

私には想像もつかない。


そして、
車を走らせ数十分。

なぎさ氏の車は林道を走っていた。

山奥へと向かっているが、この先にいったい何があるというのだ。

「着いたよ」

着いたと言い、木々と川しかない
とんでもない山奥で車を降ろされた。

すると、なぎさ氏は

「ちょっと、そこで見ていろ」

と言い、歩きだした。

少し離れたところで、なぎさ氏は山に向かって立った。

いったい何が始まるというのだ…

ブッシュクラフト普及活動とは、いったい…

 

「ブッシュクラフト流行れぇーっ!!」

 


なぎさ氏は山に向かって思いっきり、そう叫んでいるだけだった。

 

これが、ブッシュクラフト普及活動…

な、なるほど…

普及活動ってのは、講演会とかそういうんじゃなく、
流れ星に願いを言う的な、そういう系だったんだな…。

おわり

 

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前編
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後編

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